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陛下を取り巻く人々の気苦労



王以外のものは皆少女の誘いを断り、そのまま議事室に残った。
二人が退室し、扉が閉まった途端、一斉にため息を漏らす。総勢7名のため息が合わさり、重たい空気が吹き飛ばされる。

「やれ、助かりましたな」
最初に口を開いたのは、外務大臣のバレ伯爵。
「いやまったくです」
相づちを打ったのは、フィメ侍従長。
「あのまま会議を続けていたら、我々全員寝込んでしまったでしょう」
軍部の代表、サイル将軍が冗談めかして言った。
「それにしても、なんで陛下はあれほど政務に熱心でいらっしゃるのか・・・仕事以外に趣味などお持ちでないのかな」
ブルグ料理長が、疲れた顔でぼやく。
「そうではないでしょう」
シール教授が静かな声で反論した。彼は王立学院の学院長で、王の教育に携わった一人である。
「学院に通っていらした頃は、乗馬も剣もなさいましたし、楽を聞くのもお好きなようでした。それから、書もよく読まれていましたね。皆さんもご存知でしょう?」
「はぁ、つまり、学生時代は学問一辺倒じゃなかったと?それが、王になった途端仕事一筋に?」
「そうなりますね」

つかの間沈黙が落ちる。

「やはり、これは」
沈黙を破ったのは、再びバレ外務大臣。
「うむ、原因はあれですな」
サイル将軍がうなる。
「あれで真面目になるなという方が難しいだろうなぁ」
この人は初登場、サーフィールド園長。城の庭園の管理責任者である。
そして、満場一致の意見を、シール教授が代表して述べた。

「前王陛下の影響に相違ありません」


先ほどの話し合いとは対照的に、至極あっさり結論が出た。









   
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